営業コラム「小さな会社の若手社員が大企業の役員や部長のような物言いをする理由」
みなさん、こんにちわ。
今年も、あといくつ寝ればお正月~♫
って歌が頭の中に響いている今日この頃ですが、
最近商談に行った所での出来事を踏まえて、今回はお話ししようと思います。
久々の出来事でしたが、最近このよな出来事を間近にしている自分がいます。
今回は、少し長い文章になりますがお付き合い下さい。。。
さて、今回のコラムですが。。。
私が営業を通じて感じている限りですが、小さな会社(この場合は正社員数が50から100人程)の場合、特に20代の社員の発言や行動が際立つ傾向がある。大企業の20代の社員とは大きく違う。一言でいえば、小さな会社の20代の社員の言動は、大企業の40~50代の部長や役員のように見える。たった数年のキャリアで数十年のベテランのような物言いをする社員がここ最近、非常に多い気がする。
今回のコラムでは、小さな会社で20代の社員が、大企業の40~50代の部長や役員のように振る舞う背景を私の訪問で得た知見をもとに考えて見ようと思う。
・会社員でありながら、個人事業主
小さな会社は、組織の態勢が一般的には未熟である。就業規則や人事制度、人事評価などが多くの社員の意識に十分には浸透していない。毎年の新卒採用は一部の会社を除き、行われていないなど、主流は中途採用であり、個々の社員の経歴や仕事歴などはバラバラになっていることが多い。
大手企業にある全社員が他部署へ数年ごとに異動になる「定期異動」もない。結果として、ある社員は1~2年で他部署へ移り、ある社員は10年以上、在籍する事もある。経営理念や価値観、意識、目標の共有化が全社規模で長年にわたり、行われているわけでもない。
ここまで組織化が不十分であると、個々の社員がバラバラの行動を取るようになる。個々の社員が独自の考えや仕事観、仕事の仕方や進め方をする。会社員でありながら、個人事業主のような意識や感覚になる。
これでは、社員間の競争にはなりえない。ところが、小さな会社では大企業以上に成果や実績で判断する傾向がある。無理の上に無理を重ねているから、社員はあきらめ、失望し、次々と辞めていく。結局、残る社員はこんな会社でも満足できたり、不満であっても残らざるを得ない人たちが多い。優秀な人は20代で早々と退職するから、30~50代と残る人はそれなりのレベルの人が多い。ここに、20代の社員が許容範囲を超えるほどに生意気になる下地や風土がある。
・20代を抑えつけるものがない
小さな会社の特徴は、個々の社員が独自の判断で、言い換えると勝手な判断で仕事を進めたりすることが、大企業よりはるかに多いことである。それに対し、上司や周囲の社員が厳しく叱ったり、指摘したりすることは少ない。はるか前から社員の定着率は低く、管理職の部下の育成力やマネジメント力は概して低い。管理職は、部下の仕事の現状や課題を迅速に正確に把握することがなかなかできない。そのような技能や技術を身につけさせるような訓練や研修の場はほとんどないのが普通である。
結果として、20代でわずか数年勤務しただけで、40~50代のベテランのような物言いをする社員が現れるようになるわけだ。つまり、怖いものがないのだ。大企業ならば、30代の社員が多数いるから、何らかの形で抑えつけられる可能性が高い。大企業の管理職は、一般的には部下育成などの教育訓練を受けていることが多い。許容範囲を超えるほどに生意気な20代はやはり、抑えつけられる。
誰もが認めるほどに優秀ならばともかく、小さな会社ではそのような人は少ない。そもそも、そこまで優秀な人は、小さな会社にはわざわざ入社しない。結局、小さな会社では20代の社員が部長や役員のような物言いをしたり、態度をとったりすることが十分に可能になる。
まして、今は深刻な人手不足である。小さな会社は採用力が弱いから、代えの人材がいない。経営陣は、こんな生意気な20代の社員に「辞めてもらっては困る」と言わんばかりに譲歩せざるを得ない。許容範囲を超えるほどに生意気な社員が現れるのは、このようなところに大きな理由がある。
個々がバラバラになるようになっている
生意気でも、仕事のレベルが高いならば救いようがある。ところが、小さな会社の社員の仕事力は、大企業の同世代の社員と比べると低い傾向がある。それは、成長しない環境が整っているからだ。まず、毎年新卒採用を続けていないから、後から入る社員に煽られることがほとんどない。上司は仕事を正確に、わかりやすく教えることがなかなかできない。仕事を教えようとする意欲に乏しい人すらいる。小さな会社では定着率が低いから、ほとんどの人が管理職になる。これでは、部下は育成できない。
・さらには、社内全体に報告・連絡・相談をしようとする文化が浸透していない。
社員が個人事業主のような感覚で独自の判断、価値観で仕事をするから、あえて報告や相談をしなくとも、なんとか成り立つ。価値観や情報共有が徹底していないから、社員がお互いにけん制し合い、最小限度の協力はするが、それ以上踏み込むことはしない。個人事業主のような感覚の社員が多数を占めるから、互いに部署やチームを作り、生産性を上げて業績を向上させようとする意欲に乏しい。
結果として、個々がますますバラバラになる。20代のわずか数年働いた社員が役員や部長のような言動をとっても、咎められない風土が出来上がってしまう。このことに疑問や不満を抱き、職場で口にすると、むしろ、その社員が排除されやすい。もはや、正論が通じない職場になっている。意識の高い30代の社員はつくづく嫌気がさして辞めていく。もう、20代の生意気な社員は止まらない。
このような職場は、私が営業でて企業を訪問してきた限りで言えば、小さな会社で実に目立つ。優れた育成の仕組みを持つ会社もあるが、決して多数を占めてはいない。
みなさんは、今回取り上げたコラムのような会社を見たことがないだろうか?
そう思うと私の会社では現在このような生意気な20代は存在しないが、
今後、出てくるかもしれない脅威に対応できる用意をしておかなくてはならないと痛感している。
今回の長文コラム。。。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
感謝。。。