視点の違い
こんにちは、業務のサカガミです。
今回は先日勉強になる話を聞いたのでそれをご紹介します。
A社という企業さんで起こった話です。
この会社では荷物の入出庫が1日中行われています。
ここに物流経験が全くない所長が着任してきました。その所長は着任後、夕方帰宅する際に会社の近くに毎日止まっている4台のトラックをみて不思議に思ったそうです。
A社の営業時間は20時までで残りの時間を考えたら4台も入出庫は不可能だしなんで止まってるんだろう?それを不思議に思い近くのコンビニで差し入れ用のパンとコーヒーを買ってそのドライバーさんの所に行って「話を聞かせてくれないか?」と4人のドライバーさんに話しを聞いたそうです。
そして返ってきた内容は「A社さんは来た順で荷物を卸すから明日の為に待っているんですよ」「今日はトラックで寝て朝1で荷物を卸します」「いつもこうですよ」この返答に所長さんはビックリしてすぐ課長に確認したら「待機時間っやつですね」と普通に返してきたそうです。
この課長は物流業界に20年以上いるベテランです。
ここで重要なのはトラックが待っている「なんで?」と思うか「待機時間」と思うかの違いです。
A社はコンプライアンスを重視する企業で有名でしたがそれはあくまでも自社の内部の人間に対してだけで協力会社には向けられていないものでした。
そこで所長は入出庫のやり方を変えたそうです。早い順ではなく「予約制度」を導入したそうです。
始めて一ケ月位は現場の混乱や問題なども起こったそうですが今では前の状態より効率的に入出庫が出来ています。
また運送会社からもこれでドライバーに休息時間を与えてやれると所長さんに感謝の意を伝えるメールも送られてきたとの事です。
全ての業界に「悪習」というものがあると思います。しかしそれは変えられるものではないかとこの話を聞いた時に思いました。
所長さんは「不思議に思うこと」「自分がやりたくない事は人もやりたくないんだよ」と言われていました。
こんな周囲を考えられる上司をもつのは幸せな事だろうなと本当に思います。